③ 初出勤の様子と少し感じた気持ち

そして今日、長女ちゃんは初めてイベントスタッフのバイトへ行きました。
初出勤で担当することになったのは、コンサート会場での仕事でした。
帰ってきてから、
「今日どうやった?」
と聞いてみると、長女ちゃんはその日のことをいろいろ話してくれました。
今回のコンサートのアーティストは、長女ちゃんも名前は知っていました。
ただ、普段から曲をよく聴いているわけではなく、知っている曲は1曲くらいだったそうです。
それでも、実際に会場で歌を聞いてみると、
「全部すごく上手かった。」
と言っていました。
その言葉を聞いて、
「やっぱり生で聞こえてくる歌って違うんかな。」
と思いました。
もちろん、長女ちゃんはコンサートを見に行ったわけではありません。
イベントスタッフとして仕事をしているので、ステージをずっと見られるわけでもありません。
それでも、同じ会場の中で仕事をしていれば、担当する場所によっては歌が聞こえてくることもあるようです。
友達からイベントスタッフの話を聞いたときには、長女ちゃんと次女ちゃんが、
「いいな。」
と思っていました。
ところが、今回の長女ちゃんの話を聞いていると、今度は私の方が少し羨ましくなってきました。
というのも、今回のアーティストは、私の世代なら知っている人も多いと思うような方だったからです。
長女ちゃんにとっては、
「名前は知っている。」
「曲は1曲くらい知っている。」
というくらいでも、私にとっては少し懐かしさを感じるような存在です。
そんな方の歌を、仕事をしながらとはいえ同じ会場で聞けたと知ると、
「それ、ちょっと羨ましいな。」
と思ってしまいました。
直接ステージを見ることができなくても、同じ空間にいて、生の歌が聞こえてくる。
それだけでも、普通のバイトとは少し違う経験のような気がします。
もちろん、毎回知っているアーティストのコンサートに入れるわけではないでしょうし、担当する場所によっては歌がほとんど聞こえないこともあるのかもしれません。
それに、あくまでも仕事なので、楽しいことばかりではないと思います。
それでも、今回のように、それまでそれほど曲を知らなかったアーティストでも、実際に歌を聞いて、
「全部すごく上手かった。」
と感じることもある。
そういう経験ができるのも、イベントスタッフのバイトならではなのかなと思いました。
長女ちゃんは今、新しい飲食店、ホテルのバンケット、イベントスタッフと、いろいろな仕事を始めようとしています。
そこに4月いっぱいまでは塾講師のバイトも残っているので、今だけを見るとかなり忙しそうです。
親としては、
「そんなに掛け持ちして大丈夫なん?」
と思うところもあります。
でも、大学生の今だからこそ、いろいろなバイトを経験できる時期でもあるのかなとも思います。
飲食店で働くことも、ホテルのバンケットで働くことも、イベントスタッフとしてコンサート会場で働くことも、それぞれまったく違う経験です。
これから3つのバイトをどんなふうに続けていくのかは、まだ分かりません。
とりあえず今は、長女ちゃんが自分で選んで始めた仕事を、無理のない範囲でやっていけたらいいのかなと思っています。
おわりに
3月までは飲食店と塾講師の2つを掛け持ちしていた長女ちゃんですが、4月に入り、バイトの状況が大きく変わりました。
今は塾講師を続けながら、新しい飲食店、ホテルのバンケット、そしてイベントスタッフと、一時的に4つのバイトが重なっています。
塾講師を辞めたあとは3つになりますが、それでも、
「トリプルバイト、大丈夫なんかな。」
とは少し思います。
ただ、今回初めてイベントスタッフの仕事へ行き、帰ってきた長女ちゃんからコンサート会場での話を聞いていると、こういうバイトだからこそ経験できることもあるんだなと思いました。
そして、長女ちゃんが、
「全部すごく上手かった。」
と話すのを聞きながら、私まで少し羨ましくなってしまいました。
これからどんなイベントの仕事に入るのかも分かりませんし、3つのバイトをどんなふうに続けていくのかも、まだ始まったばかりです。
忙しくなりすぎないかは少し心配ですが、大学生の今だからできる経験もあると思います。
無理をしすぎず、長女ちゃんなりのペースで続けていってくれたらいいなと思います。
秋山紅葉



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