【親の転院当日】療養病院への転院と新しい生活の準備

介護

③ 新しい生活の準備

転院先が決まって安心した一方で、新しい生活の準備も始まりました。

前の病院では衣類やタオルのレンタルを利用していました。

でも転院先では、自分で準備するものがありました。

そのため必要なものを買い足すことになりました。

パジャマ。

前開きの肌着。

前開きの下着です。

私はそれまで、介護用の前開き肌着があることを知りませんでした。

前開きの下着があることも知りませんでした。

ショッピングモールの売り場で初めて見ました。

「こんなものがあるんだ」

それが正直な感想でした。

介護が必要になると、着るものも変わる。

そんなことを初めて知りました。

病院からは、パジャマは週に二着程度あれば良いと聞いていました。

でも私は多めに用意することにしました。

私と弟で洗濯物の交換に行く予定でしたが、予定どおりにいかないこともあります。

私にも仕事があります。

弟にも仕事があります。

どちらかが行けなくなることもあるかもしれません。

足りなくなったら困る。

そう思いました。

家にあったパジャマは二着でした。

そこに五着買い足しました。

合計七着です。

一週間分になるようにしました。

肌着も七着。

下着も七着。

一店舗では数が足りませんでした。

そのため二店舗回って揃えました。

転院した当日は病院のレンタルを利用することができました。

そのため、すぐに持って行かなければ困るというわけではありませんでした。

本来であれば、そのままレンタルを続けることもできました。

ただ、レンタルを利用するとその分費用がかかります。

母の入院がいつまで続くのかは分かりませんでした。

そのため私たちは、洗濯物を持ち帰る形で病院へお願いしていました。

少しでも費用は抑えたい。

そう思っていました。

だから、なるべく早く持って行きたいと思っていました。

必要なものを揃えたあと、今度は名前書きです。

パジャマ。

肌着。

下着。

一つひとつ名前を書いていきました。

私は字を書くのが得意ではありません。

仕事から帰ってきたあとに一枚ずつ名前を書くのは、なかなか大変でした。

しかも、書きやすいものばかりではありません。

パジャマの上着はまだ書きやすいのですが、生地によってはペンのインクがにじんでしまうものもありました。

思ったように書けず、書き直したくなることもありました。

それでも早めに持って行きたかったので、一枚ずつ名前を書いていきました。

翌日は弟に着替えを持って行ってもらいました。

病院は自宅から比較的近い場所にありました。

弟は夜勤の仕事をしています。

その日は夜勤から帰宅したあと、荷物を持って病院へ寄ってくれました。

私は仕事がありました。

当時は面会の制限もあり、仕事が終わってからでは行くことができませんでした。

そのため弟にお願いしました。

弟は母とも少し話をしてくれました。

そのとき母から、

「テレビを持ってきてほしい」

と言われたそうです。

前の病院ではテレビを持って行っていませんでした。

救急搬送から始まった入院だったため、長くなるとは思っていなかったからです。

でも今回は療養病院でした。

父が入院していたときには、病室で使うためにテレビを持ち込んでいました。

そのテレビは家に残っていました。

母もそのことを知っていたので、持ってきてほしいと言ったのだと思います。

私も最初からそのつもりでした。

そのため土日にテレビを持って行くことにしました。

おわりに

転院先が決まったときは、本当に安心しました。

でも、それで終わりではありませんでした。

必要なものを揃えること。

病院で使うもの一つ一つに名前を書くこと。

荷物を届けること。

一つ終わるたびに、また次の準備がありました。

思っていたより慌ただしい毎日でした。

それでも少しずつ、新しい生活は始まっていたのだと思います。

焦らず、止まらず。

今日もここまで。

秋山紅葉

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