③ 医療療養という選択

転院には、二つの選択肢がありました。
・リハビリ療養
・医療療養
リハビリ療養は、
集中的にリハビリを行いますが、原則3か月で退院になります。
歩けなくても、退院になります。
医療療養は、
リハビリの回数は少なくなります。
正直、その回数で回復できるのかという不安はありました。
でも、相談担当の方は、
母の状態を見て、
医療療養のほうが合っているのではないかと伝えてくれました。
押しつけではなく、
あくまで現実的な判断でした。
体調が完全に戻っていない状態で、
無理にリハビリを進めるリスクもある。
実際、転院後すぐには
本格的なリハビリはできませんでした。
あのとき、医療療養を選んだことは、
結果的に間違いではなかったと思っています。
ただ――
受け入れが決まるまでは、
待つしかありませんでした。
おわりに
転院は、
安心して選べるものではありませんでした。
不安の中で選んだ、現実的な判断でした。
それでも、
父の経験。
制度の存在。
専門の方の言葉。
いくつもの支えがありました。
介護は、感情だけでは動けません。
制度だけでも動けません。
その両方があって、
ようやく前に進めるものだと感じています。
あの日、私は
「転院」
という選択をしました。
それは、
次の現実の始まりでもありました。
焦らず、止まらず。
今日もここまで。
秋山紅葉



コメント