② 高額療養費制度と「現役並み所得Ⅰ」という現実

母は後期高齢者医療制度の対象です。
医療費が高額になった場合、
高額療養費制度という仕組みがあります。
ただし、その上限は前年の所得で決まります。
母はそれまで、非課税世帯でした。
非課税世帯の場合、
医療費の自己負担上限はおよそ15,000円〜24,600円程度です。
ところが前年、状況が変わりました。
祖母の家を売却したことで、
その売却益が所得として計算されたのです。
私は確定申告にも行っていたので、
所得が上がったこと自体は分かっていました。
でも――
それが医療費にここまで影響するとは思っていませんでした。
母の区分は「現役並み所得Ⅰ」。
この区分になると、
自己負担割合は3割になります。
今回の入院では、自己負担額は84,620円でした。
もし非課税世帯のままだったら、
2万円前後で済んでいた可能性があります。
約6万円の差です。
区分が変わったことで、
入院費の負担は大きく変わっていました。
そしてもう一つ。
翌年には、母はまた非課税世帯に戻る予定でした。
分かっているのです。
区分が変わったのは、ほんの一年だけ。
それでも――
その一年に入院しました。
来年だったら。
去年だったら。
そう思ってしまう自分もいました。
制度は間違っていません。
でも、人生のタイミングは、
ちょうどよくは重なってくれない。
それを、今回強く感じました。


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